フランス近代美術の作品販売

海外の有名美術館の所蔵品が来日する展覧会はいつも大人気ですが、その中でも展覧会のハイライトとなるのはルノワールやピカソなどフランス近代美術の作品です。

ところで実際の展覧会に出かけてみると、長蛇の列に並んだ末に見えるのは他の観覧者の頭ばかり．．．ということも少なくありません。

そんな大人気の画家の作品を、自宅にかけてじっくりと好きなだけ堪能できれば、美術ファンにとっては究極の贅沢でしょう。

近くでよく見ると、画集で見るのとは違い、フラットな表面だと思われた画面には幾層もの絵の具が重ねて塗られており、その絵の具の層が最終的に見事に集約されて美しいフォルムを形作っていることが分かります。

まさに一流の芸術家のみが成しえる究極の手腕によるものであると実感できます。

そうした作品が描かれたのは、場合によっては１００年も前の異国のことであり、当時の画家の様子など想像もできないかもしれません。

そんな時は数多く出版されている画家の人生についての書籍の一冊を手に取って読んでみましょう。そうすれば、当時の画家がどのような暮らしをしていて、どんなことを思いながらこの作品を描いたかなどに思いをはせることができるでしょう。

それは、最高の画家の作品を持っているオーナーだけに許される至高のひとときなのです。

ルノワールやシャガールなどのタブロー（油彩画）は決して安い買い物ではありません。

同じような金額を払えば、車なら高級なドイツ車やイタリア車が買えることでしょう。

しかし、特別な車でもない限り、いくら高額な車でも使えば使うほど、いや使わなくても古くなればその価値は減っていきます。

ところで、芸術作品は消費財ではありません。それはむしろ資産として考えるべきであり、単に古くなったからと言ってその価値が衰えることはありません。

勿論古いだけで需要がない作品の価値まで上がるわけではありませんが、世界的にも大人気のフランス近代美術の価値は下がるどころか、さらに上がっていくことも十分に期待できます。

実際に、藤田嗣治の作品の値段はこの１０年で劇的に上昇しました。今まで藤田嗣治を買わなかった中国人コレクターが買い始めたからです。

この先も作品数が増えることは考えられませんので、現在の人気が続く限りフランス近代美術の価値については安定できる水準を維持できると考えてもいいでしょう。

近年、アートが及ぼすビジネスへの影響について様々なことが話題になっています。

それは、ビジネス界で活躍する上で、美術に関する話題が必須というものであったり、アートを理解するために必要になる柔軟な思考がイノベーションにつながる発想力を育てるのに役立つという話であったり、作品とその市場との関係はビジネスにも応用できるというものであったりと切り口は様々です。

勿論、作品を購入しなくてもアートについての知識さえ増やせばいいですが、実際に美術史や美術の理論ついて元々興味のない人が勉強するとなると、かなりの忍耐力が求められます。

ところが、アートを買うとなると話が変わってきます。今まで車に興味がなかった人がいざ購入するとなると俄然興味がわいてきて、ディーラーのセールス顔負けの知識を持つようになったりするのと同様に、実際に作品を購入することになれば、否が応でも興味が高まります。

但し、アートなら何でもいい訳ではありません。ビジネスの場で話題になるような作品でないと意味がありません。そういう意味でも、美術史に大きな影響を与えたフランス近代美術の作品なら最適です。これから買おうとしている作品について調べているうちに、自然と美術の知識も深まってくることでしょう。

美術に関する知識や作品に対する愛着は、ビジネスという領域だけでなく、人生そのものに深みや拡がりをもたらせ、今まで思いもよらなかったご自身の将来の新たな展開に繋がっていくかもしれません。