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絵画に限らず、どんな趣味でもそれを楽しむためには、最低限の知識が必要です。
そこで、美術について調べようとしても、何から手をつけていいのか分からないというケースが多いのではないでしょうか?
そんな場合はまず印象派のことを知ることから始めることをお勧めします。
なぜなら、長い美術の歴史の中で、印象派の画家たちが自分たちが描きたいものを好きなように自由に描いた最初の芸術家だからです。
印象派の画家たちがデビューした19世紀半ばまでは、芸術家は伝統的な主題や技法に沿った作品を制作していました。「神話」や「歴史」、「宗教」などが、格式の高い主題とされ、屋外の風景を描く場合ですら制作は専らスタジオの中で行われていました。そうして出来上がった作品は主題にしても表現にしても不自然なものでしたが、そんな作品が高く評価され、また売れる作品でもあったのです。
そんな画家たちの姿勢に疑問を持った若い芸術家のグループが、芸術の伝統に縛られることなく、もっと目の前の現実をリアルに描くために、主題や技法を研究し、独自のスタイルを確立していったのです。それが後に印象派と呼ばれるようになった画家たちです。
彼ら以降、芸術家は自らが理想とする主題や技法を追及するようになり、その流れは現在にまで続いています。
さて、ほとんどの方にとって、印象派以前の宗教画や貴族の肖像画などは、歴史の教科書で見るか、美術館で見ることはあっても、購入の対象にはならないでしょう。
そこで、絵画を購入するために基本となるのは印象派の絵画ということになる訳です。
印象派のことを知れば、現在までの芸術の流れを把握するのにも役立ちますし、その中に皆様が購入しようとされる作品の多くが含まれる筈です。
ちなみに、日本人画家の作品は中国美術を起源とする日本画と、明治時代にヨーロッパに留学した日本人が導入した洋画とに大別されますが、明治の洋画家たちが目指したのも正に印象派の絵画でした。
日本の洋画界の頂点として長く君臨した梅原龍三郎は、若いころ晩年のルノワールに師事するために南仏カーニュを訪れており、初期の作品はルノワールそっくりです。
日本の洋画は独自の展開を遂げ現在に至りますが、その間注目されるような理論が発展したわけでもないので、印象派の系譜にはカウントされておりません。
印象派のことが分かり、もう少し美術のことを知りたいとなったら、その後の美術の流れを大まかに追っていきましょう。
印象派のすぐ後には人気のゴッホやセザンヌなどが分類される後期印象派、パリを目指して海外から集まってきた画家たちの総称であるエコール・ド・パリ、初期のマチスが属するフォービズム、初期のピカソが属するキュービズム、ダリやマグリットが代表するシュールリアリズムなどが登場します。
さて、20世紀後半からは戦争の影響もあり、美術の主な舞台はヨーロッパからニューヨークへと移っていきます。
ニューヨークに舞台を移した美術でも、今ではすでに歴史上の芸術運動ですが、これらのアートは現代アートに分類分けされます。
ヨーロッパから亡命してきた前衛画家の影響を受けて、アメリカの美術も先鋭的なものへと変わっていきます。
代表的な芸術運動としては、アクションペインティングで有名なジャクソン・ポロックなどの抽象表現主義や、キャンベルのスープ缶などをモチーフとしたアンディ・ウォーホルなどのポップアートなどが登場しました。
その後、芸術運動は細分化していき、現在では主な芸術の流れといえるものはなく、個々のアーティストがそれぞれの理想を目指して様々な芸術の実現に取り組んでいるというのが現状です。
芸術論は後になればなるほど複雑で難解化していきます。
現代アートに興味を持たれた方は別にして、大まかな知識として調べるなら、ピカソぐらいまでにしておいた方が無難でしょう。
さらに美術について知りたいと思われた方には、次のことを調べてみてはいかがでしょう。
まずは、現代アートはいかがでしょう。
現在、美術市場で印象派以上に活況を呈しているのは間違いなく現代アートです。
難解な現代アートが多くの人の注目を集めているのは、投資対象として魅力的だからです。
投資家が購入するのは値上がりを期待できる、その芸術家の代表作のなるような作品です。
しかし、印象派やそれ以後のモダンアートの代表作の多くは、既に美術館に収まってしまったものも多く、市場に出てくる数が年々減っています。しかし、現代アート、特に今活躍中のアーティストの作品ならこれから新しく制作されるわけですから、投資の対象となるような作品にも困らないという訳です。
現代アートを支える理屈はかなり難解ですが、どんな作品があるか知るだけでも興味深いところです。
次に、印象派以前の芸術を調べてみてもいいでしょう。購入の対象にはなりにくいかもしれませんが、印象派に辿り着くまでの経緯などが分かり、美術に対する知識が深まることは間違いはありません。
美術史に燦然と輝くダ・ヴィンチのモナリザや、展覧会をやればいつも長蛇の列ができるフェルメール、フランダースの犬で主人公が最後に見ることができたルーベンスの祭壇画など有名どころ満載です。
最後に日本の美術をご提案します。
日本画でも洋画でも、その大半は世界の美術の流れから見れば、傍流です。
そもそも日本の美術のほとんどには、それを支える美術の理論はありません。日本の美術で理論らしきものが現れるのは、現代アートになってからです。
しかし、芸術的な理論がないからと言って、その作品の価値が下がるわけではありません。エコール・ド・パリの作家など理論がなくても評価された画家の例は海外にもあります。
現在では低迷している日本の美術界ですが、熊谷守一や香月泰男など一部の個性的な画家たちは、経済が低調な日本にしか市場がないにもかかわらず、高い評価を維持しています。
ルノワールなどの印象派や、シャガールや藤田嗣治などのエコール・ド・パリ、ピカソなどのフランス近代美術や日本の美術について知識を深めた皆様の中には、実際に作品を手に取ってみたくなった方もいらっしゃることでしょう。
ギャラリーアイでは、美術の主な流れに関係するようなメジャーな芸術家の作品や個性的な日本人作家の作品を常時取り揃えております。
美術について調べる中で、気になる画家が現れましたら、是非一度お問い合わせください。
理想の作品に出会うお手伝いができるように、皆様のお問い合わせを心よりお待ちしております。
2024年のギャラリーアイの夏季休暇は、8月10日から8月18日の予定です
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